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原本還付

「THE REAL ANTHONY FAUTI 人類を裏切った男(中) アンソニー・ファウチの正体と大統領顧問トップの大罪」という本を買って、読んでいるところ。
待っていた本の中巻で、出版社に問合せたら購入できるとのことで、購入した。
中巻は、エイズの話。

登記における原本還付
不動産登記や商業登記において、申請書に添付する書類は、原則として、原本を添付する。
しかし、原本が1通しかない等の理由により、原本を返却して欲しい場合もある。
そういうときは、「原本還付」をする。
但し、法令上、原本還付できない書類もある。

書類の原本還付を求める場合は、そのコピーを取り、申請書にはコピーを添付し、そのコピーに、「原本と相違ありません」と「申請人の氏名」を記載して押印する。
原本還付をする書類が複数ある場合は、1枚目にこの記載をし、それ以降は、申請書に押した同じ印鑑で、契印をしていく。
司法書士の場合、「原本還付」というハンコを押していることでしょう(赤色のスタンプで押す)。

ずっと昔に買った原本還付のハンコは縦書きのもの。
今は申請書や添付書類の多くが横書きなので、横書きの原本還付のハンコが欲しいなと思いつつ、縦書きのハンコでも差し支えがないので、これを使い続けている。
「原本と相違ありません」のハンコも縦書きだったが、これは横書きのものを作った。

相続登記において、戸籍謄本等の原本還付を求める場合は、相続関係説明図を作成して添付をしても、原本還付が可能。
戸籍謄本等全てコピーしてもいいが、これだと量が多くなる。

原本還付については、不動産登記と商業登記では、扱いが違っている。

不動産登記の場合(不動産登記規則第55条)
(1)原本還付は、事後還付。
申請書と一緒に原本を提出し、登記完了後に、登記識別情報通知や登記完了証と一緒に、原本を受け取る(郵送なら一緒に返送されてくる)。
昔は、事前還付(申請前に、受付で原本照合、還付)ができたが、それが後になった。

(2)登記申請を代理人がする場合、委任状に、「登記申請に関する一切の件を委任する」旨の記載があれば、原本還付請求についての記載がなくても、代理人が原本還付請求ができる。

(3)原本還付ができない書類がある(不動産登記規則第55条第1項但書)
登記義務者の印鑑証明書、第三者の承諾書に押印された実印の印鑑証明書、その登記申請のためだけに作成された書類(例えば、委任状)は、原本還付できない。

委任状については、複数の管轄用であれば、最後の管轄申請時までは還付できるが、最後の管轄への申請時には還付できなくなる、とのこと。
(委任状が、A法務局とB法務局用と1枚になっているとき、A法務局申請時には還付できるが、B法務局申請時には還付できない。)
ただ、こういう場合は、管轄ごとに委任状をもらうので、こういう場合の委任状の原本還付はしたことがない。

不動産登記で添付する書類で、原本還付できない書類以外の書類については、原本が必要かどうか(原本還付をするかどうか)を依頼者に聞く。
原本還付しないものは、所有権移転登記の権利者の住民票(相続のときは還付している)や評価証明書くらいだろうか。
法定相続情報証明書が何枚もあるので原本を使っていい、と言われたら使う。

遺産分割協議書には、不動産以外の財産のことも記載されていることがある。
こういう遺産分割協議書のコピーを添付して原本還付するとき、登記に関係しない箇所は省略してコピーをとってもいい、とされている。
ようは、登記に関係する内容があればいい、ということだ。
なので、こういう場合、自分は、登記に関係ないところは消してコピーを取っている(ちょっと手間なんですけどね)。


商業登記の場合(商業登記規則第49条)
(1)商業登記で原本還付する場合は、従来どおり、申請前の事前還付が可能。

(2)登記申請を代理人がする場合に原本還付する場合、委任状に、原本還付請求についての記載も必要(商業登記規則第49条第4項)

(3)原本還付できない書類はない(その規定がないため)

商業登記で、会社の定款が必要になるときがあるが、定款は会社に保存されている大事な書類なので、普通は、原本還付はせずに、定款をコピーして、そのコピーに、「本書は当社の定款に相違ない。令和○年○月○日 本店・商号・代表取締役の氏名と会社印の押印」をしたものを、登記申請書に添付している。


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