成年後見人になって、初回の家庭裁判所の報告までに、しておいたほうがいいこと。
1 後見登記事項証明書の取得
審判書を受け取って、2週間経過したら、審判が確定する。
確定したら、家裁は法務局に、登記嘱託をする。
登記が終わったら、家裁から登記完了通知が送られてくるので、後見登記事項証明書を申請する。
が、これを待っていると、まあまあ時間がかかるので、審判が確定したであろう頃を見計らって、家裁に確定したかどうか聞いて、確定していたら、後見登記事項証明書の申請をしておく。
あるいは、確定したかどうか聞かずに、審判書を受け取って2週間経過したら、後見登記事項証明書の申請をしておく。
先に申請するときは、申請書に、「家庭裁判所から登記嘱託されていると思うので、登記が終わったら交付してください」とメモ書きをしておく。
2 本人や関係者と面会、打ち合わせ、引継ぎ、家捜し
本人に会ったり、関係者と会ったり、通帳等管理している人がいればその人から通帳等を引継いだりする。
また、場合によっては、本人の自宅に行って、家捜しを行う。
通帳、定期預金の証書、タンス預金等がでてきたら、後見人は預かっていく。
そうして、預かったり、引継いだり、見つかったりした資料や手紙やハガキや通帳等を基に、関係各所に連絡をしていく。
後見事務を行うにあたり、関係各所からの連絡を後見人にしてもらう必要があるため、送付先を後見人宛てにすることになる。
3 関係各所への連絡、送付先の変更
(1)市役所等関係
□後期高齢者医療保険
□介護保険
□国民健康保険
□住民税
□固定資産税
など
ネットで、「○○市(区) 成年後見」とかで検索してみる。
自治体によっては、Webサイトで、送付先を後見人宛てにするための申請書をダウンロードできるようになっているところもある。
市役所等の窓口で、手続きを行う。
このとき、後見登記事項証明書、後見人の本人確認書類が必要。
(2)公共料金
□電気
□ガス
□水道
□電話
口座引き落としだったらまだいいが、請求書を受け取って現金で支払っていた人の場合は要注意。
今後の管理のため、口座引き落としにしたほうがいいと思ったら、そうしたほうがいい。
口座引き落としにするのであれば、口座引き落とし用の用紙を送ってもらうことも伝える。
なお、公共料金の引き落としは、金融機関でも手続きができるので、下記3で金融機関に行ったときに口座引き落としにしたいことも伝えればいい。
(3)金融機関
被後見人の所持する普通預金や定期預金等の金融機関で、成年後見届けを行う。
事前に、その口座のある店に電話して、必要な書類等を聞いておいたほうがいい。
中には、予約制の金融機関もある。
ゆうちょ銀行については、窓口はどこでもいいので、まず、被後見人名義の貯金があるかどうか照会をかける。
そして、その返答が来たら、その返答の書面をもって、後見届出を行う。
必要なもの(だいたい共通と思われる)
○後見登記事項証明書
○通帳・証書・キャッシュカード
○後見人の実印、印鑑証明書(ゆうちょ銀行は不要)
○後見人の本人確認書類
○後見人が今後使う届出印
金融機関における成年後見届出の手続きは、結構時間がかかる。
なので、金融機関で成年後見届出の手続きしに行くときは、時間に余裕をもって行ったほうがいい。
金融機関に行って、先に用紙だけをもらってきてもいいが、金融機関によって用紙への書き方が違うので、書き方も確認しておく。
(4)年金
○国民年金(日本年金機構)
○企業年金(企業年金連合会)
各サイトで、届出書がダウンロードできる。
手続きに際しては、後見登記事項証明書が必要。
年金事務所の窓口で手続きを行うときは、後見人の本人確認書類が必要
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