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死亡による終了登記

成年後見(保佐・補助)は、本人が死亡したら、終了する。
終了したら、成年後見人(保佐人、補助人)はその登記を申請することとなる(後見登記等に関する法律8条)。
これは、東京法務局に申請書を提出あるいは郵送する、またはオンラインで申請できる。

人が亡くなったら死亡届を提出する。
A3用紙で、左半分が死亡届で、右半分が死亡診断書(死体検案書)となっていて、死亡診断書の欄に、医師が色々記載する。
この死亡診断書は、死亡を証する書面としても使える。
死亡を証する書面としては、他に、死亡記載のある戸籍謄本もあるが、これが取れるようになるには、死亡届提出後1週間〜10日くらい後になるので、その間に死亡を証する必要がある場合は、死亡診断書を提出する。
なので、後見人等としては、死亡診断書のコピーを1通はもらっておく必要がある。
家庭裁判所に、本人死亡報告するときにも、死亡診断書か死亡記載のある戸籍謄本を提出する。

死亡届は本籍地・死亡地・届出人の住所地の役所に提出しなければならないとのことだが、これは、だいたい、葬儀社が代行しているようだ。
死亡届は、役所に365日24時間提出できるが、閉庁時間に提出した場合、万一不備があったら開庁時間に連絡が来るようなので、その場で修正ができるように、開庁時間に出す方がいいらしい。
後見人・保佐人・補助人・任意後見人も死亡届人になれる(戸籍法87条2項)が、私はまだしたことはない。

死亡届が出されたら、火葬埋葬許可証が交付される。
これをもって火葬し、火葬が終了したら、火葬場から、埋葬許可証として渡される。
火葬場で骨を骨壷に入れてくれる人が、埋葬許可証を骨壷を入れる箱の中に入れておいてくれる。
納骨のときに、お寺や霊園に持って行く。

死亡届が提出されてから、死亡の処理がされて、死亡記載のある戸籍謄本が取れるようになるには、1週間〜10日くらいかかる。
なので、その頃を見計らって、まずは本人の死亡記載のある戸籍謄本等の取得から開始する。

後見人等が相続人調査のために戸籍謄本等を取る場合は、後見等の登記事項証明書が必要になる。
戸籍謄本等を取るときはいろんな市区町村に申請することになり、そのたびに後見等の登記事項証明書が必要になるので、原本であれば大量に必要になるが、これは無料ではないし、市役所等は原本と写しを出せば原本を還付してくれるので、原本を数通取って、どんどん使い回す。
登記事項証明書が1通しかないと、1ヶ所ずつしか申請できないことになるので、数通あったほうがいいと思う。

死亡による終了登記申請の場合、添付書類として、死亡が分かる戸籍(除籍)謄抄本または死亡診断書が必要であるが、法務局が住基ネットで死亡の事実を確認できるときは、戸籍謄抄本の添付は省略できる。
今はもう、全国の市町村が全て住基ネットに加入しているとのことなので、死亡による終了登記の場合、実際には、添付書類は不要となる。
添付書類(死亡診断書)が必要になるのは、死亡届提出後戸籍に死亡処理がされるまでの間に終了登記を申請するときとなる。

そういうことからすると、後見人等は相続人調査のために、必ず本人死亡記載のある戸籍謄本等を取る必要があるのだから、死亡による終了登記は、本人死亡記載のある戸籍を取ってから、添付書類を付けずに申請するのがいいと思っている。

死亡による終了登記をオンライン申請するときで、添付書類を添付するとき、半ラインでいいのだろうか、それとも、全部オンラインなのだろうか。
私は、死亡による終了登記を戸籍謄抄本の添付省略でしか申請したことないので分からないが、たぶん、全部オンラインなのだと思う。

法務省のサイトによると、こうあった(同サイトより引用)。
(5) 登記の事由を証する書面
変更の登記又は終了の登記の申請には,登記の事由を証する書面を添付する必要がありますが,オンラインによる住所の変更の登記又は本人の死亡による終了の登記の申請については,登記官が自ら住所の変更又は死亡の事実を確認することができることから,登記の事由を証する書面の添付は,必要ありません(注)。
(注) その他の事由による変更の登記又は終了の登記については,添付情報として電子化した戸籍謄抄本が必要となりますが,現時点では,これを発行している市区町村はありません。

これだと、全部オンラインって読める。

 


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