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遺言書の不動産の表示

東京は急に寒くなった感じ。
乾燥しているとのことだし。
北海道や青森なんかの天気のニュースをみていると、雪だし。


遺言書に不動産を記載する、ということは、遺言者が自分の所有するどの不動産を誰に相続させるか等を意思表示しておくということだが、手続きとしては、遺言者が亡くなった後にこの遺言書を用いて相続登記をする、ということになる。
従って、遺言書の記載は、遺言者の所有する不動産が特定できて、登記ができるようなもの、ということになる。

不動産の特定は、少なくとも、土地だと所在と地番(○市○町○丁目○番○)、建物だと所在地番と家屋番号(○市○町○丁目○番地○ 家屋番号○番○)になる。
一方で、住所というものがあり、これは地番と同じ場合や違う場合もあるが、これは人の住んでいるところであり、不動産の地番や家屋番号等を表すものではない。
なので、不動産を住所で記載した場合、遺言者の不動産か特定できなければ、この遺言書を用いて相続登記ができない場合もあるかもしれないので、注意を要する。

遺言書で不動産を記載する場合、一番いいのは、というか、基本は、遺言者の所有する不動産の登記情報や登記事項証明書をとって、そのとおりに記載することである。
それに加えて、記載漏れに備えて、その他一切の財産(あるいは不動産)も入れておけばいいかなと思う。
また、全ての不動産や財産を、特定の人に相続させる(遺贈する)のであれば、「全ての不動産」や「全ての財産」でもいいし、メインの不動産を表示したうえでその他の全ての不動産でもいいのかなと思う。

自分の所有している不動産や、その地番や家屋番号については、権利証(登記識別情報通知)に記載されているので、これで確認する。
また、自治体から固定資産税の課税明細書が送られていれば、そこにも記載されている。
自治体で、評価証明書や名寄帳を取ってもいい。
但し、課税明細書には、固定資産税が非課税の不動産については記載されていないし、名寄帳も、自治体によっては、固定資産税が非課税の不動産については記載されていない場合があるので、注意を要する。
評価証明書には地番や家屋番号等が記載されているが、評価証明書の記載は現況で、登記上の表示と違うこともあるので、こちらも注意を要する。
そういうこともあるので、遺言書で不動産を記載するときは、権利証や登記識別情報通知で確認して、地番や家屋番号が分かったら、法務局で、その不動産の登記事項証明書を取る、としたほうがいい。
遺産分割協議書を作成するときも、同様である。


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