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被相続人の同一性

なんだかんだと、12月になって…。

先日、朝、多摩川沿いに行ったら、富士山が凄いキレイに見えた。

建物(一戸建て(区分建物ではない))で、表題登記だけされていて、所有権保存登記がされていなかった。
表題部所有者は、氏名のみが記載され、住所が記載されていなかった。
表題部所有者が死亡し、相続が発生した。

所有権保存登記がされていなかったので、所有権保存登記を行う。
所有権保存登記は、表題部所有者の他、その相続人から申請できる。(不動産登記法74条1項1号)
というわけで、表題部所有者の相続人(遺産分割協議によって建物を相続した相続人)から、所有権保存登記を申請する。

 

登記上の名義人と被相続人の同一性は、登記上の住所・氏名と被相続人の戸籍謄本・戸籍の附票・除票等により、被相続人の住所・氏名が一致することで確認する。
しかし、今回、古い建物のようで、表題部所有者欄は名前のみで、住所の記載がないので、同一性の確認が取れない。

ところが、戸籍謄本等を見たら、建物の所在地と本籍地が一致する。
これなら同一性の確認が取れるのでいいかと思いつつ、念のため、管轄法務局に問合せる(東京ではない)。
そうしたら、評価証明書(納税者の住所氏名と所有者の住所氏名が記載されている)があるかと聞かれたので、あると返答したら、それも併せて添付すればいいとのことだった。
この評価証明書上の納税者・所有者とも、被相続人の名前と最後の住所が記載されていたが、これでいいとのこと。

また、土地については、所有者の登記上の住所と、被相続人の本籍地(途中の本籍地、最後の本籍地)、住所(途中の住所、最後の住所)が一致しない。
土地については、登記済証を預かった。
これについても問合せたら、これも、建物の場合と同様に、評価証明書(納税者の住所氏名と所有者の住所氏名が記載されている)も併せて添付するとのことだった。
登記済証は必要かと聞いたところ、不要とのことだった。

 

法定相続情報一覧図の写しを使って相続登記をオンライン申請(特例方式)

暦を見たら、今日は夏至だった。
そんな夏至の今日は、雨。
しかも、風も強い。
梅雨って、シトシト雨が降り、ジト〜と蒸し暑いような感じの日が続くというような感じだったが、なんだか最近、そういう感じがせず、本当に梅雨なのかと思う。
昨日も、晴れて暑かったし。

法定相続情報一覧図の写しは、戸籍謄本等の代わりであって、相続関係説明図ではない。
なので、これをPDFにしてオンライン申請するときは、遺産分割協議書と印鑑証明書、ようは戸籍謄本等以外の登記原因証明情報全て、もPDFにして送信する必要があるのだろうな、と思っていた。
で、聞いてみたら、やっぱりそうだった。

ということで、従来どおり、遺産分割のことを記載した相続関係説明図を用いて、相続登記をオンライン申請することとした。

具体的には、相続関係説明図をPDFにして送信、そして、相続関係説明図と遺産分割協議書・印鑑証明書(原本還付)、法定相続情報一覧図の原本を添付する。
相続関係説明図を添付すると、法定相続情報一覧図の写しは還付される。

相続登記の依頼を受けて、戸籍謄本等もこちらで取得する場合、通常、1通しか取らない。
なので、不動産の管轄が複数ある場合、例えば立川と府中というような場合、同時には申請できない。
立川に申請して、それが終わったら、府中に申請する、というようになる。

法定相続一覧図の写しの場合、無料で複数枚の発行が可能なので、これを複数枚取れば、上記のような場合でも同時に申請できるようになるな〜、と一瞬思ったが、それ以外の共通添付書類である、遺産分割協議書・印鑑証明書、住民票が1通しかなければ、同時には無理である。
ただ、例えば、立川は相続人A、府中は相続人Bというような場合、遺産分割協議書・印鑑証明書をAとBからそれぞれ預かれれば、戸籍謄本等が1通しかなくても、法定相続情報証明の制度を使って法定相続情報一覧図の写しを2通取って、同時に申請は可能である。

被相続人の出生からの戸籍謄本や相続人の戸籍謄本等を全て揃えると、結構な通数となる。
一方、法定相続情報一覧図の写しの場合は、それが1通となる。
そういう意味では、登記申請するとき、法務局に提出する書類の量が減る。
郵送の時は、重さが減るので、送料がちょっと安くなるときもある。

法定相続情報一覧図の写しを添付してのオンライン申請(特例方式)で一番感じたのは、この添付書類の量と送料のことだった。
提出する書類の量が少ないし、封筒も薄くなったし。

一方、オンライン申請して、その日に添付書類を持参した件では、その日に登記が完了した。
これも、その効用か…。

農地や山林の相続

相続登記の依頼を受けたとき、その登記をする不動産の登記上の地目が、農地や山林のときもある。
農地の相続の場合、農地法の許可は不要だよな〜というのは、ま、いいとして。
普通に所有権移転登記をすればいい。

農地や山林の土地を相続をした場合、「届出」をする必要がある。
農地の場合は、農地所在地の農業委員会に届出る。
山林の場合は、山林所在地の市町村長に届出る(森林の土地の所有者届出制度)。
なので、相続登記の依頼を受けた司法書士としては、このことも依頼者に説明をしたり、本届出の支援をしたりすることとなる。

(1)農地の場合
農地法改正(平成21年12月15日施行)(3条の3)
平成21年12月15日以後の死亡による相続によって農地を相続した相続人は、農地の所在する農業委員会に、遅滞なく、届出をしなければならない。
「遅滞なく」というのは、農地の取得日から10ヶ月以内とのこと。
違反すると過料(10万円以下)の対象とのこと。

具体的には、農林水産省のサイト、農地所在地の市役所等のサイト、農業委員会等で確認、問合せ。
届出書は、そういったサイトから、ダウンロードできるようになっている。
添付資料は、登記事項証明書等、その農地を相続人が取得したことが分かるもの。

登記上の地目が農地でも、現況が非農地なら、届出は不要とのこと。
逆なら、届出が必要とのこと。
司法書士の場合、不動産の現況を確認することはあまりないので、登記上の地目と評価証明書の現況が両方とも農地だったら、おそらく農地だろうと想定して届出が必要として、依頼者に説明等しておく必要があるのかなと思う。
グーグルアースで見てみるとか…。

(2)山林(森林の土地)
森林法改正(平成24年4月1日施行)(10条の7の2)
相続等によって森林の土地の所有権を取得した者は、市町村の長に対して、その旨を届けなければならない。
森林の土地とは、森林法上、木竹が集団して成育している土地、木竹の集団的な成育に供される土地のことをいう。
所有権を取得した日から90日以内に届出が必要。
違反すると過料(10万円以下)の対象とのこと。

具体的には、林野庁や各自治体のサイトで確認、問合せ。
届出書は、そういったサイトから、ダウンロードできるようになっている。
添付書類は、地図と登記事項証明書その他の届出の原因を証明する書面。

森林の土地は上記のとおりなので、登記の地目が山林(保安林)でも、現況がそうでなければ対象ではないとのこと。
逆に、登記の地目が非山林でも、現況が山林なら、対象となるとのこと。
司法書士の場合、現況を確認することはあまりないので、登記上の地目と評価証明書の現況が両方とも山林(保安林)だったら、これは「森林の土地」だろうと想定して届出が必要として、依頼者に説明等しておく必要があるのかなと思う。

相続により所有権を取得した場合、相続発生時と遺産分割協議成立時の双方において90日以内に届出の必要があるとされている。
なお、相続の発生後すぐに遺産分割協議をした場合は、相続発生後すぐに遺産分割協議をした場合は、相続発生後90日以内に遺産分割協議により所有権を取得した相続人が届出れば足りる、とのこと。

この届出が、相続発生後、遺産分割協議が成立してから90日を経過していたら、どうなるんだろうか。

他に相続人がいないことの証明書が不要となった

参議院選挙が終わったと思ったら、今度は、東京都知事選挙。
街中にある選挙ポスターを貼る掲示板が、参議院選挙の翌日に東京都知事選挙用に変わっていた。

バックアップを復旧することよりも、新しくしていこうという方を選んだ。
というわけで、前に書いた事などを思い出しながら、書いていこうと思っています。

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これまで、相続による所有権移転登記の申請において、除籍又は改製原戸籍(以下、除籍等という)の一部が滅失等していることにより、その謄本が添付できないときは、戸籍及び残存する除籍等の謄本のほか、滅失等により「除籍等の謄本を交付することができない」旨の市町村長の証明書及び「他に相続人はいない」旨の相続人全員による証明書(印鑑証明書添付)が必要という扱いであった。
しかし、それが、平成28年3月11日の通達で、「除籍等の謄本を交付することができない」旨の市町村長の証明書が提供されていれば、相続登記をして差し支えない、となった。
つまり、「除籍謄本等の謄本を交付することができない」旨の市町村長の証明書があれば、相続人全員による他に相続人がいない旨の証明書がいらなくなった、ということである。

相続登記では(というより、各相続手続きにおいて)、亡くなった人(被相続人)の出生から死亡するまでの除籍謄本等や相続人全員の戸籍謄本等が必要となる。それは、相続(死亡した事実、相続人の特定)を証明するためである。なお、出生からの除籍等が必要としているが、正確に言うと、12歳頃からのものでいいとされている。
しかし、除籍等には保存期間があり、これが経過しているため除籍謄本が交付されない場合がある。また、空襲や天災で除籍等が焼失され、除籍謄本が交付されない場合もある。例えば、東京大空襲による焼失。伊勢湾台風もそうだったかも。他にもあったかもしれないが、覚えていない。そんなときは、除籍等を請求した市町村から、「謄本が交付できない」といった内容の証明書(告知書)が交付される。交付されない場合は、請求する。

被相続人の除籍等の一部がない場合、被相続人の相続人の調査が途中で途切れることとなる。そうすると、判明している相続人の他に相続人がいるかどうか分からない、ということになる。相続人が欠けていた遺産分割協議は無効になってしまいますし。なので、自分達以外に相続人はいないということを証するために、相続人全員から「自分達以外に相続人はいません(実印押印して印鑑証明書添付)」という証明書が要求されていた。この証明書は、単独の証明書である必要はなく、遺産分割協議書の中にこの旨の記載をする、というものでもよかった。こういった場合、私は、遺産分割協議書に、「他に相続人はいない」旨を記載していた。遺産分割協議書には相続人全員が署名と実印押印をしますしね。

が、平成28年3月11日からは、この「他に相続人がいない」証明書が不要となった。
扱いがそうなっても、遺産分割協議書に一文を書くか書かないかという点からすればそうは変わらないかな…と思いつつ、うっかり忘れても大丈夫ってな点からすれば助かるかも。