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遺言書保管法

なんだかんだと、もう10月。
今年もあと約3ヶ月。
年賀状の案内も来たりして、もうそういう時期か…。

 

法務局における遺言書の保管等に関する法律(略して、遺言書保管法)が成立した。
施行は、公布の日(平成30年7月13日)から2年以内とのこと。
まだ、施行されていない。
従いまして、本内容は、本法律の施行後のことであり、今適用されるものではありませんので、ご注意願います。

自筆証書遺言を、法務局で保管する制度。

遺言書は、法務省令で定めた様式に従って作成された自筆遺言証書で、封のされていないもの。
遺言保管事務は、法務大臣の指定する法務局(遺言書保管所)が取扱う。
遺言書保管所における事務は、遺言書保管官が取扱う。
遺言書は、原本保管と画像データ管理されるとのこと。

遺言書の保管は、遺言者が遺言保管所に出頭して申請しなければならない(出頭主義)。

何人も、特定の死亡している者について、自己(請求者)が相続人、受遺者となっている遺言書(関係遺言書)が遺言書保管所に保管されているかどうかを証明した書面(遺言書保管実証明書)の交付を請求することができる。
遺言者の相続人、受遺者等は、遺言者の死亡後、遺言書の画像情報を用いた証明書(遺言諸情報証明書)の交付請求及び遺言書原本の閲覧請求をすることができる。

遺言書保管所に保管されいている遺言書については、家庭裁判所の検認不要。

遺言書の保管の申請、遺言書の閲覧請求、遺言諸情報証明書、遺言書保管事実証明書の手続きをするときは、手数料がかかる。

 

また、民法の自筆証書遺言の規定も改正され、平成31年1月13日から施行される(民法968条)。
現行、自筆証書遺言は全て手書きだが、この点が改正される。
自筆証書遺言に財産目録をつける場合は、その財産目録の部分はパソコン等で作成したものでもかまわないとのこと。
ただ、この場合は、遺言者は、各ページごとに署名押印しなければならない。
両面印刷している場合は、その両面に署名押印する。
財産目録の部分は、パソコンで作成してもよくなるとのことで、通帳のコピーでもいいようだ。

 

現状、自筆証書遺言より公正証書遺言を勧めている。
その理由の一つが、自筆証書遺言は全部手書きだし、公正証書遺言は公証役場で保管されるし、家庭裁判所の「検認不要」だからである。
但し、公正証書遺言の方が費用がかかる。

しかし、民法改正により、自筆証書遺言の方式が緩和され、そして、この遺言書保管法施行後は、公正証書遺言における公証役場と同じような機能を遺言書保管所がもち、なおかつ、本法律に従って保管された自筆証書遺言は検認不要となる。
それに、費用の点からみたら、公正証書遺言よりも、遺言書保管法に基づいて自筆証書遺言を作成し、保管申請したほうが、安くなると思われる。
公正証書遺言の場合は、公証役場に支払う手数料や証人に支払う謝礼等で結構費用はかかるが、自筆証書遺言の場合は、遺言書は遺言者が自分で作成するので費用はかからないし、かかるとしたら、遺言書の保管申請時の手数料でしょう。
そういうわけで、遺言書保管法施行後は、本法律に従った自筆証書遺言も勧めていってもいいかなと思う。

 

自筆証書遺言の保管に関する手続きは、法務局(遺言書保管所)に対するものなので、これは司法書士業務の一つとなるでしょう。


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