■会社設立登記
会社(株式・合名・合資等)は、その設立登記を必ずしなければなりません。
■株式会社設立の流れ
類似商号・目的の調査:類似調査は不要となりましたが、念のため、行います。
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定款作成・認証:定款を作成し、公証人の認証を行います。
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資本金等の払込:払い込みは任意となりました。
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設立登記申請:設立登記を本店を管轄する法務局に申請します。登記を申請した日が、会社の設立日となります。
↓ 約1週間~2週間(法務局によって相違)
登記完了 登記簿謄本、印鑑証明書、印鑑カードが取得できるようになります。
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各種届出 登記完了後、税務署、都(県)税事務所、市役所などに、設立届を行う必要があります。
平成18年5月1日より、会社法が施行されました。
○定款自治・会社の機関設計
「取締役会を設置する」「監査役を設置する」等、定款で定める必要があります。
○類似商号の廃止
類似調査は不要となりました。但し、同一商号・同一本店の設立はできません。
また、不正の目的をもって、他の会社であると誤認されるおそれのある商号は使用できません。
○払込の緩和
金融機関への払い込みが任意となりました。
○設立登記添付書類の変化
■定款電子認証
定款が、指 定公証人による電子認証できるようになり ました。
この場合、従来どおりの紙の定款認証にかかる4万円(収入印紙)が不要になります。
■会社に関する登記
株式会社・特例有限会社(会社法施行前の既存の有限会社のこと)等の会社 や法人の登記事項(商号・本店・資本金・役員等)に変更が生じた場合、その都度、一定の期間内に、登記をしなければなりません。
■特例有限会社の株式会社への移行
特例有限会社は、名前は有限会社ですが、実質は株式会社です。そこで、名も株式会社に変更するこ とが可能ですが、これも登記をしなければなりません。
定款を変更して、商号を株式会社にします。
登記は、株式会社を設立し、有限会社は解散するという形式をとります。
■株式会社の機関等の変更(既存の会社)
会社法により、取締役会を置く・置かない、監査役を置かない等、定款で決めることができるように なりました。
既存の株式会社は、「取締役会設置会社」「監査役設置会社」となりました。
また、会社法施行前に、定款で、株券不発行と規定していましたら、株券不発行の登記がされましたが、会社法施行によって、これが逆転しました。
会社法施行によって、株券不発行にしていない株式会社は、株券を発行する旨の登記がされることとなりました。
取締役会をなくしたい、監査役は不要、株券も発行しない等と、会社を変えたい場合は、定款を変更し、かつ、登記もしなければなりません。
○取締役会設置会社→→取締役会を置かない→→株式譲渡制限規定の変更
(「当会社の株式を~、取締役会の承認を要する」という株式譲渡制限規定は、取締役会を廃止したことにより、この譲渡制限の承認機関を、例えば株主総会に 変更しなければなりません)
○監査役設置会社→→監査役を置かない→→監査役退任
○株券発行→→株券不発行
登記
○取締役会設置会社の定めの廃止
○監査役設置会社の定めの廃止
○役員変更
○株式譲渡制限規定の変更
○株券発行の定めの廃止
■本店移転
会社が、その本店を移転する場合も、登記が必要になります。本店移転のパターンは、次の4つに分 けられます。
(1)同一市区町村内に本店移転。定款には、本店の具体的所在地が記載されている。
(2)同一市区町村内に本店移転。定款には、本店の最小行政区画までが記載されている。
(3)違う市区町村に本店移転。定款には、本店の具体的所在地が記載されている。
(4)違う市区町村内に本店移転。定款には、本店の最小行政区画までが記載されている。
これを具体的にします。
(1)旧本店:立川市錦町 新本店:立川市曙町 定款には、本店を、立川市錦町1丁目6番12号に置くと記載。
(2)旧本店:立川市錦町 新本店:立川市曙町 定款には、本店を、立川市に置くと記載。
(3)旧本店:立川市 新本店:八王子市 定款には、本店を、立川市錦町1丁目6番12号に置くと記載。
(4)旧本店:立川市 新本店:八王子市 定款には、本店を、立川市に置くと記載。
(1)の場合、本店移転については、定款を変更しなければなりませんので、定款変更決議が必要になります。
(2)の場合、定款変更決議は必要ありません。
(3)(4)の場合はいずれも、定款変更決議が必要になります。
登記申請はについては、次のとおりとなります。
(1)(2):立川法務局に本店移転登記申請。登録免許税3万円。
(3)(4):立川法務局に、立川法務局用の本店移転登記申請書と、八王子法務局用の本店移転登記申請書2件を申請する。登録免許税は、3万円+3万円で 6万円。立川法務局で受付後、八王子法務局へ申請書が郵送され、八王子法務局で登記される。
■商号変更・目的変更
会社の名前(商号)や目的も変更することができますが、これらは定款の絶対的記載事項ですので、 定款変更決議が必ず必要になります。
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