後見開始の申立て
後見開始の申立に関与した。
東京家裁、東京家裁立川支部の場合、申立前に電話して、面接の予約をしてから、申立書等を提出することになっている。
なので、電話したら、書記官からいくつか質問されたので答えたら、「面接は省略」とのことだった。
事前に、最近は面接されないことが多いようだ、みたいなことを聞いていたので、確かにそのようであった。
但し、面接はしないということではなく、中身を確認した上で、必要があれば面接はするとのこと。
後見制度について、申立書の書式、必要書類等は、東京家裁のWebサイトに掲載されているので、それを参照。
私も、ここで書式をダウンロードして使っている。
申立には、本人の住民票や戸籍の附票、戸籍謄本、登記されていないことの証明書が必要となる。
本人の住所は分かるが本籍が分からない(あやふや)場合は、まず、本籍地記載で住民票を取る。
そうすると、住民票に本籍地が記載されるので、それで戸籍謄本(や附票)を取る。
登記されていないことの証明書は、本人、四親等内の親族、そしてその者から委任を受けた者が申請できる。
この証明書の申請書には、本籍地も記載するので、本人の戸籍謄本が必要になる。
四親等内の親族が申請する場合は、その者と本人の関係を証する戸籍謄本等も必要となる。
代理人が申請する場合は、委任状が必要。
申請する者の本人確認書類(の写し)が必要。
戸籍謄本等の原本還付は可能なので、原本還付をする場合は、コピーを取って、コピーに「原本に相違ない」旨を記載し、署名押印をしておく。
郵送の場合は、切手を貼った返信用封筒も入れておく。
「登記されていないことの証明書(東京法務局のサイト)」
後見等開始申立ての書類作成の委任を受けた司法書士の場合、戸籍謄本や住民票は、職務上請求書で取れるので、これで取る。
登記されていないことの証明書の委任状を、依頼者(後見開始の申立人になる人)からもらっておく。
そして、住民票や戸籍謄本等を取ってから、これを申請する。
診断書は、依頼者に手配してもらう。
財産に関する資料(預貯金通帳等)、収支に関する資料(年金の通知書、領収書等)は、依頼者から預かり、コピーをとる。
こちらで取るものがあれば、取っておく(不動産の登記事項証明書等)。
預貯金通帳は、記帳してもらい直近のものをコピー。
施設に入所されている人の場合、施設に通帳を預けていたり、施設で小口現金を管理したりしているときもあるので、そういうときは、施設から、通帳の写しや現金出納帳をもらっておく。
これが結構、見落としがち。
古い通帳が出てきて、生きているかどうか分からないときは、金融機関に問い合せてもいいが、教えてくれないかもしれないし、後見人選任後に後見人が調査するので、こちらから照会せずに財産目録に記載しておけばいいと思う。
(後見人が選任されてから、引継ぎ時に、説明すればいいと思う。)
その資料を基に、財産目録と収支状況報告書(申立直近2ヶ月分)を作成する。
申立事情説明書は、依頼者に渡して、書いておいてもらう。
後日、それを確認していく。
遺産分割協議が目的の一つである場合は、遺産目録も用意する。
親族関係説明図は、取得した戸籍謄本や依頼者からの情報を基に作成する。
これだけのために、必要のない戸籍謄本を取ることはしなくていいと思う。
後見人等候補者事情説明書は、候補者に渡して書いておいてもらう。
また、候補者の住民票も必要になるが、候補者に用意してもらうか、こちらで取る。
候補者が専門職(名簿搭載者)の場合、専門職用の候補者事情説明書があるので、これを書いてもらう。
住民票が必要になるが、審判書上の住所を事務所にする場合はその旨の上申書をもらう。
親族の同意書は、依頼者から親族に渡してもらうか、依頼者から住所を聞いてこちらから送る。
こちらから送る場合は、先に依頼者から親族に簡単に話をしておいてもらう。
そうしておいたほうが、何これ?とならないと思うため。
書類が揃い、申立準備ができたら、依頼者と打ち合わせ、確認。
よければ、署名や押印をもらう。
家庭裁判所に電話して、面接の予約。
家庭裁判所に申立書を提出。
申立時に必要な収入印紙や切手は、裁判所の売店で売っている。
立川支部の場合、地下の売店で売っているので、そこで買っている。
そこから7階に上がって、申立書を提出。
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