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日別アーカイブ: 2018年4月3日

後見制度支援預金

リーガルサポートと家裁との協議事項の中に、「後見制度支援預金」というものがあった。
東京都信用金庫協会、東京都信用組合協会所属の金融機関との間で、後見制度支援預金の準備を進めており、4月以降に取り扱いを開始する予定だが、時期は未定、とのことだった。

 

後見制度支援預金は初耳だったので、ネットで検索してみた。
そうしたら、大阪、静岡、鳥取等、いろんな地域において、開始されている。

後見制度支援預金について、ネットでざっと見た限りだと、その趣旨や目的や内容は、後見制度支援信託とほぼ同じもの。
後見制度支援信託の場合、対応金融機関が限られ、特に、信託銀行の支店数は少ないし、地方にない。
その結果、その地域に後見制度支援信託に対応している金融機関がなければ、預金がその地域から流出してしまうこととなる。
一方、信用金庫とか信用組合は、各地方にあるので、各地域において対応が可能となる。
そういうことから、各地域にある信用金庫等において、後見制度支援預金が始まったようである。

東京にいると、感じない事情だった。

 

後見制度支援預金は後見制度支援信託とほぼ同じものとのことだが、少々相違もある。
その違いは、以下。
(1)後見制度支援信託は信託契約だが、後見制度支援預金は預金である。
(2)後見制度支援信託の場合は専門職後見人が選任されるが、後見制度支援預金の場合は、専門職後見人が必ず選任されるとは限らない。
(3)最低預入金額の制限はない。
(4)口座開設費用や信託報酬はかからない。

 

現在、後見制度支援信託に対応している金融機関は、三井住友信託銀行、みずほ信託銀行、三菱UFJ信託銀行、りそな銀行、千葉銀行、中国銀行。
一方、後見制度支援預金に対応する金融機関は、各地域にある信用金庫、信用組合とのことなので、数も多く、後見制度支援信託に対応する金融機関がない地域にとっては、利用勝手が良くなると思われる。
それに、預金も他地域に流出しなくなる。
また、専門職後見人が不要であれば、その分の費用もかからない。

 

いまのところ、当方において後見制度支援信託をする場合、三井住友信託銀行、みずほ信託銀行、三菱UFJ信託銀行を選んでいるが、三井住友信託銀行と三菱UFJ信託銀行は、信託額が最低1,000万円以上で無料。
みずほ信託銀行は、信託額が1,000万円以上だと無料だが、1,000万円未満の場合は有料(32,400円)。
現在、後見制度支援信託において、信託額が1,000万円を下回る場合もあるので、その場合、みずほ信託銀行を選ぶこととなる。

この場合、例えば、被後見人が、多摩信用金庫に口座を持っていたら、その口座の預金を(解約して)、三井住友信託銀行や三菱UFJ信託銀行の信託口座に移すこととなる。
たまに、この口座が全部解約か…と思うときもあった。

こちら立川市だと、駅前に、多摩信用金庫とか西武信用金庫等の支店がある。
特に、多摩信用金庫の本店は立川市だし。

そういうことからすると、東京(家裁立川支部)においても、この後見制度支援預金が始まって、多摩信用金庫や西武信用金庫がその金融機関になれば、もちろん各被後見人の個別事情にもよるが、後見制度支援預金の方を使うかもしれない。
後見制度支援預金の対象の信用金庫に口座を持っている被後見人だったら、そうなるかな…と思う。