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成年後見人等(法定後見)の報酬

ワールドカップ、決勝リーグ、日本はベルギーと戦い、結果、敗退となった。
午前3時からの中継のゆえか、睡魔が勝ってしまった。

 

東京は、6/29に梅雨明けしたとのこと。
関東甲信での6月の梅雨明けは、統計開始以降初めてのことらしい。
梅雨らしい梅雨ではなかったという感じだが、これも気象の変化なのだろうか。

台風も来ている。
風が強い。

 

成年後見人等(法定後見)の報酬は、家庭裁判所に報酬付与申立をして、家庭裁判所が決定をする。
なので、後見人等が報酬額を決めるわけではない。
後見人等の報酬は、本人の財産から受領することになるので、本人の財産があればいいが、それがないと、報酬付与申立をすることに躊躇する。
とはいえ、こちらも業務としてしている以上、報酬をいただくので、とりあえず、報酬付与申立てはしておく。
そのとき、本人の財産以上の報酬が出ることもあり、逆に困ってしまう。

 

自治体によっては、成年後見人の報酬助成をしているところもある。
ただ、この助成については、いろいろ条件があるので、詳細は各自治体に確認をする。
この報酬助成の注意点は、助成対象はあくまでも被後見人等であり、後見人等ではないということである。
(例)立川市の成年後見人等報酬費用助成制度

 

以前、とある方の成年後見人になったとき、その方はその自治体による報酬助成の対象になるとのことだったので、この助成を使おうと思っていた。
そうしたところ、成年後見人になってからすぐにご本人が亡くなった。

それで、本人が亡くなった場合の報酬助成について、その自治体に聞いてみた。
すると、こんな答えが返ってきた。
「後見人等の報酬助成は、本人が後見人等の報酬を支払えない場合に本人に助成するものであって、後見人等に払うものではない。あくまでも、本人に助成するものである。なので、本人が死亡した場合は、助成対象者がいないことになるので、助成されない。」
正直、そんなアホな…と思った。
(注:これは当時の話であり、今は違うかもしれません。)

 

この件、こういう不等式が成り立っていた。
ちなみに、火葬(直葬)もこちらで手配することとなった。
死後の費用(火葬、入院費、施設代等)<本人の財産(預貯金)<死後の費用+後見人報酬

つまり、本人の財産から本人の死後にかかる諸費用は支払えるのだが、それを全て支払うと、私の報酬は足りなくなる。
逆に、私が報酬全額を受領すると、入院費等の一部が支払えなくなる。

諸費用を全て支払った後に、私の報酬に足りない分については、被後見人の相続人に事情を言って支払ってもらうか、あるいは、報酬の足りない分を諦める(放棄する)か…。
それとも、報酬を先に全額もらって、残った財産で入院費等を支払い、不足分は債権者に任せるか…。
理屈でいえば、これは相続債務になるので、病院等が本人の相続人に請求すればいい。

さあ、どうしようか…。


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